東京支部

OKC東京支部定期総会報告

令和元年5月25日(土) 学士会館203号室 担当 : 久保田副支部長、機械・産機

5月25日(土)14時00分より、学士会館203号室にて平成31年度東京支部定期総会が開催されました。
ご講演頂いた前川篤氏、およびOKC本部事務局長の曽根祥光様を含め、48名(30年代卒15名、40年代卒26名、50年代卒4名、平成卒1名、卒業生以外の来賓2名)の参加がありました。
例年通り最初に講演会、その後総会、懇親会と続き17時40分頃に終了しました。

第一部 講演会

今回は、三菱重工フォークリフト&エンジン・ターボ ホールディングス(株)の代表取締役社長で、工学部機械工学科を昭和49年に卒業された、前川篤氏にお越しいただき、「Digitalizationを活用した最新技術について -脱炭素社会に向けて-」と題して1時間の講演をしていただきました。世界のメガトレンドとして、エネルギ、航空宇宙、物流機器、輸送機器などの産業分野では低炭素から脱炭素社会へと大きく変化し、再生可能エネルギ、電動化、水素活用、CO2の回収・貯蔵、分散/ネットワーク化が進みつつある。また、これらの開発、製造分野では従来の既存技術に加え、IoT、人工知能、AM (Additive Manufacturing;3Dプリンター)、画像処理、音声認識などDigitalization技術を織り込んだ 先進技術が生まれており、その一端を紹介していただきました。
具体的には、欧州での洋上風力発電、大型高効率ガスタービンでの水素混焼試験、米国での世界最大のCO2回収プラント、複数の分散電源(太陽光、ハイブリッド発電、エンジン、風力など)の遠隔運転などを紹介いただきました。 また流通業界でのフォークリフトの電動化は63%(乗用車では1%)で、最近はリチウムイオン電池フォークリフトが導入され、さらに燃料電池(水素)フォークリフトが、日本でも検討段階に入っており、また無人化省人化も実施されているとのことです。また、3Dプリンター活用での、在庫レス化、材料費の大幅削減、デジタル輸送による地産地消の実現による、経営の改善手法(製造・在庫管理・設計・営業等の分野で)を紹介いただきました。 最後にアマゾンでのIoT(Internet of Things)/AIの本質はICOT(Intelligence of Cloud Orchestrating of Things)に進化しているとのことです。具体的にはThings(モノ)にセンサーをつけて、情報をクラウドにStore(取り込み)、さらにInsight(分析・洞察)を行ってBusiness Logic(事業戦略)を作り、具体的なAction(行動)に移すこと。そして「間接人員の削減」や「すばやい経営判断」に繋げるとのことです。 最近の製造業での最先端の動きを、ビジュアルな資料を使い、分かりやすいご説明をいただき、有意義な時間を過ごすことができました。

第二部 支部総会

池田支部長より平成30年度の活動実績報告と会計報告がなされ、福井参与より会計監査報告がなされました。これらの報告は特に異議なく拍手により一括承認されました。
今年は役員の改選期ではありませんが、学科委員1名の新任が提案され承認されました。続いて平成31年度の事業計画と予算について提案され承認されました。
今年は大阪大学工業会本部の100周年にあたり、記念シンポジュームが11月30日に千里阪急ホテルで開催の予定です。なお、来年は東京支部が100周年を迎えるため、行事を検討中と説明されました。 最後に近く開催予定のビール会の詳細が担当の峯松副支部長より説明されました。
支部会員数は11名減少し、2,222名になりました。
総会の後、大阪大学共創機構渉外本部の吉田富士江様より、大学での寄付金の現状説明と、大阪大学未来基金への寄付の依頼がありました。

第三部 懇親会

懇親会は講演会・総会と同じ会場で開催され、池田支部長の開会の挨拶に続きご来賓のOKC本部曽根祥光事務局長(溶接39)のご挨拶の後、今回担当グループの第1グループ年長の三宅章二郎様(機械39)のご発声で乾杯をし、和やかに始まりました。ご講演のお手伝いをいただいた三菱重工フォークリフト&エンジン・ターボ ホールディングス(株)M-FETの高木俊介様も懇親会に参加いただき、参加者と意見交換していただきました。参加者からは今回の公演が大変好評との声が多く聞かれました。久しぶりに会う同窓生、いつもの仲間、初めて会う人との交流などいろいろな話題であちこちのテーブルで談笑の花が咲き、賑やかな会となりました。約2時間の懇親会はあっという間に過ぎ、最後に第1グループ年少参加者の沼井雅行様(機械49)の三本締めで懇親会はお開きとなりました。

(久保田 記)