令和7年(2025年)新年のご挨拶
~ 「乙巳」を迎えるにあたり同窓生及び母校の更なる躍動を願って ~
大阪大学工業会会長 豊田 政男
令和7年の年初にあたり謹んでご祝詞申し上げます。
大阪大学工業会会員の皆様にとって本年も多幸な年となることを祈念申し上げます。
本年は「乙巳」(きのとみ)といい,「努力を重ね、物事を安定させていく」という意味合いを持つ年といわれます。
昨年は総選挙の結果少数与党という政治的には激変の年であり,また,米国の大統領選挙の結果からも大きな変化が予想されている状況にありますが,まさに干支の意味する物事が安定する状況を期待したいものです。そのためには努力が不可欠であることも意味し,いろいろな分野で人々の信頼を生む努力が求められる本年にあって,大阪大学工業会の同窓生の皆様にとっても安定と発展に繋がる年となることを願っております。
大阪大学工学部は、100年を超える長い歴史を持ち、その間、数多くの優れた教職員や卒業生の皆さまの努力と貢献によって高い評価を受けてまいりました。母校がこれほどまでに発展を遂げ、社会に貢献し続けているのは、卒業生の皆さまの熱意と支えによるものでありましょう。
大阪大学工業会は、そうした母校の発展を支えるための同窓会組織として、これまで「同窓生の交流」と「母校への支援」を二つの柱に活動を続けてまいりました。同窓生の交流においては、異なる世代や分野の皆さまがつながり、切磋琢磨し合う機会を提供することを目指しており,また、母校への支援活動においても、教育や研究の環境整備への支援,特に学生さんへの支援を通じて,未来を担う若い世代を支えております。
これまでの活動の一つにあげました同窓生の交流に関しては,本工業会の同窓生の皆様が,産業界,あるいは学界で活躍され,各方面で同窓生相互の交流を図っておられることは聞き及ぶところではありますが,大阪大学工学部卒業生が誇りを持って交流の機会を高め深めることは同窓会として大きな役割であると考えております。そこで,工業会理事会においても検討を重ね,同窓生の間,更には同窓生と在校生の交流の場を通じて評価される同窓会活動のあり方,大学での工学人材養成への同窓会の寄与のあり方,母校が目指す教育研究活動の革新化に向けたアクションプログラム,などを考えるべく活動を進めております。特に,交流の場としても,デジタル活用でのオンライン形式の新しい交流をもたらすネットワークの創設なども目指しており,交流の場としてのホームページの充実を図るとともに,テクノネットなどの機関誌もホームページを活用した広報活動にも重点をおいていくことにしております。
その一つの活動として,一昨年夏から産業界にてご活躍されている同窓生の方々に対して会長自らがインタビューを行い,既に30名を超える方々から,ご活躍の源泉がどこにあるか,また,これから活躍が望まれる学生さんや若手技術者への期待や想いなども伺い,本会のホームページに掲載させて頂いております。いろいろな分野でご活躍の皆様のお話の内容は、きっと若手の同窓生や学生の皆様にとって示唆に富む内容となることでしょう。今後も同窓生の皆様のいろいろな「想い」の見える化も図ってまいります。
また,母校の発展へ側面から寄与することは,同窓会組織として当然のことで あり,母校の工学部・工学研究科との連携を密にしながら,同窓会として教育研究に支援できる形も模索し,昨年度からは大学院進学の優秀な学生を表彰する「大阪大学工業会賞」制度の拡充を行い,受賞者からの喜びの声を伺っており,更なる支援の拡充の検討を進めて参ります。
いまや,大学経営環境も大きな変革を求められる時代でもあり,大阪大学工学部・大学院工学研究科においても新しい展開が求められ,多くの改革もなされています。大阪大学工業会としても,同窓会として母校の「変わる」姿や新しい展開に少しでも貢献したいと考えております。
「乙巳」の年の令和7年の新年にあたり,「大阪大学工業会」の更なる活性化に向けた安定的決断への皆様のご支援を期待しつつ,本年が,同窓生の皆様にとりましてご多幸な年となることを、心からお祈り申し上げますとともに,母校大阪大学工学部・大学院工学研究科の更なる発展を祈念申し上げます。