令和6年(2024年)新年のご挨拶
~ 「辰年」にあたって同窓生及び母校の更なる躍動を願う同窓会に ~
大阪大学工業会会長 豊田 政男
令和6年の年初にあたり謹んでご祝詞申し上げます。
大阪大学工業会会員の皆様にとって本年も多幸な年となることを祈念申し上げます。
本年は「甲辰」(きのえたつ)で,「成功という芽が成長していき、姿を整えていく」を表す年という。辰年は,勇気や粘り強さ,情熱的な自信,個性,旺盛な行動力などの特徴があるといわれるが,コロナ禍もあけつつあり,経済の復興も垣間見える年にあって,周囲に安心感を与える干支の姿といえます。一心に空を目指す木々のような真っ直ぐさの中で、人の信用をとても大切に するという特徴のある年に,大阪大学工業会の同窓生の皆様にとって,成功の芽が今後の発展に繋がり,更なる発展の年になることを祈念しております。
大阪大学工学部が,100年を超える長きにわたって工学分野の教育研究を担い,多くの優秀な卒業生を輩出し,我が国の産業・経済界で大きな役割を担ってきたことは明らかなことです。この100年以上という重みを持つ母校の同窓生の会としての本工業会は,その長い歴史を持つ母校の発展を願う皆様のための組織でもあります。本工業会は,同窓生の交流の場としての学科・専攻横断的組織であると共に,母校における教育研究への援助及び科学技術に関する調査・研究の援助・奨学を行うとことを活動目的にしておりますが,本年もこれまで通りに①同窓生の交流と ②母校への支援,の二つを柱として活動をしてまいります。
この活動の一つにあげました同窓生の交流に関しては,本工業会の同窓生の皆様が,産業界,あるいは学界で活躍され,各方面で同窓生相互の交流を図っておられることは聞き及ぶところではありますが,大阪大学工学部卒業生が誇りを持って 交流の機会を高め深めることは同窓会として大きな役割であると考えております。そこで,工業会理事会において企画・展望ワーキンググループを創設し,同窓生の間,更には同窓生と在校生の交流の場を通じて評価される同窓会活動のあり方, 大学での工学人材養成への同窓会の寄与のあり方,母校が目指す教育研究活動の 革新化に向けたアクションプログラム,などを考えるべく活動を進めております。特に,交流の場としても,デジタル活用でのオンライン形式の新しい交流をもたらすネットワークの創設なども企画し,交流の場としてのホームページの充実を図るとともに,テクノネットなどの機関誌もホームページを活用した広報活動にも重点をおいていくことにしております。
その一つの活動として,昨年から産業界にてご活躍されている同窓生の方々に対して会長自らがインタビューを行い,ご活躍の源泉がどこにあり,また,企業の経営の神髄などの話題と共に,学生時代のご様子や母校の発展を願う想いなど伺い,本会のホームページに掲載させて頂いております。いろいろな分野でご活躍の皆様のお話の内容は、きっと若手の同窓生や学生の皆様にとって示唆に富む内容となるでしょう。今後も同窓生の皆様のいろいろな「想い」の見える化も図ってまいります。
また,母校の発展へ側面から寄与することは,同窓会組織として当然のことで あり,母校の工学部・工学研究科との連携を密にしながら,同窓会として教育研究に支援できる形も模索し,昨年度からは大学院進学の優秀な学生を表彰する 「大阪大学工業会賞」制度の拡充を行い,受賞者からの喜びの声を伺っており,更なる支援の拡充の検討を進めて参ります。
母校大阪大学も,新しいビジョンを制定・発展させ,現在文部科学省が進めている「世界と伍する研究大学の実現に向けた大学ファンド」の獲得に向けて,来年度は更なる努力を進められると聞いております。そのような状況の中,皆様が卒業・修了されました工学部・工学研究科にとっても新しい展開が求められ,多くの改革もなされています。大阪大学工業会としても,同窓会として母校の新しい展開に 少しでも貢献したいと考えております。
昨年を振り返りますと,新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行もあって,社会が動きを取り戻した感もあり,それまでオンラインでの開催などの行事が対面になるなどの影響もあって大阪大学工業会も新しい形での活動を目指してきました。新年を迎えて,心新たに同窓会の活性化に向けた活動をするべく着実に企画を進めてまいります。
「甲辰」の年の令和6年の新年にあたり,「大阪大学工業会」の更なる活性化に向けた安定的決断への皆様のご支援を期待しつつ,本年が,同窓生の皆様にとりまして御多幸な年となることを、心からお祈り申し上げますとともに,母校大阪大学工学部・大学院工学研究科の更なる発展を祈念申し上げます。