お知らせ

  1. ホーム
  2. お知らせ
  3. 2023年 新年のご挨拶(大阪大学工業会会長豊田政男)
2023年1月1日

2023年 新年のご挨拶(大阪大学工業会会長豊田政男)

2023年新年のご挨拶

~ 「卯年」に母校が跳ねることを願う同窓会活動を目指して ~

大阪大学工業会会長  豊田 政男

 

令和5年の年初にあたり謹んでご祝詞申し上げます。大阪大学工業会会員の皆様にとって本年も多幸な年となることを祈念申し上げます。本年は「「癸卯(みずのとう)」で,兎には跳ねる特徴があるため,景気が上向きに跳ね回復すると言われております。本年もパンデミックの継続と共に,気候変動やウクライナ問題でのエネルギー価格や諸物価の高騰などの大きな課題が続くことが予想されているものの、そのような環境の中にあって景気の回復に期待したいところであります。さらに卯は穏やかで温厚な性質であることから「安全」,また,その跳躍する姿から「飛躍」,「向上」を象徴するともいわれており,「変化と発展」の年となることが望まれます。その意味からも,本工業会にも同窓会組織としての変化と発展が求められているといえます。

昨年を振り返りますと、依然としてのコロナ禍と新しく生じたウクライナ問題に翻弄された一年で,その影響もあって大阪大学大学院工学研究科・工学部の同窓会組織である大阪大学工業会も,一昨年に引き続いて色々な活動が阻害されましたことは誠に残念でした。ただ,ここにきてウィズコロナ時代やコロナ後をみた色々な社会活動や経済活動も検討され,別の観点からは,エネルギー問題とSDGs対応などでの日本の新しい形が求められ,同窓生の皆様の活動現場においても更なる変革の年となったかも知れません。このような不確実な時代の中にあっても,母校の大阪大学大学院工学研究科・工学部の教育研究活動は揺るぎなく活発に進めて頂いていること,特に優秀な人材の養成への貢献は,同窓生が活躍する産業界にも大きな期待を生むものといえます。

さて,本工業会の基盤である工学部・工学研究科は 100年を超える長きにわたって工学分野の教育研究を担い,多くの優秀な卒業生を輩出し,我が国の産業・経済界で大きな役割を担ってきたことは,諸先輩の活動からも明らかなことです。この100年以上という重みは,同窓会のステータスでもあり,また,逆に未来への活力を生むだけのポテンシャルをもつものともいえます。本工業会は,このように歴史を持つ母校の発展を願う同窓生の皆様のための組織でもあります。その大きな目標に対しての活動も,同窓生から期待される活動へと変革を求められているともいえます。工業会は,同窓生の交流の場としての学科横断的組織であると共に,母校における教育研究への援助及び科学技術に関する調査・研究の援助・奨学を行うとことを活動目的に謳っており,①同窓生の交流と②母校への支援,の二つの柱を目標として活動をしてきました。

ただ,時代の変化に加えコロナ渦の影響などで,今後の活動への課題も顕在化しており,同窓生のみならず,在校生からも評価される同窓会活動を目指して,工業会理事会において企画・展望ワーキンググループを創設し,同窓生の間,更には同窓生と在校生の交流の場を活かした同窓会活動のあり方,大学での工学人材養成への同窓会の寄与のあり方,母校が目指す教育研究活動の革新化に向けてのアクションプログラムなどを考えるべく活動を進めております。特に,交流の場としてはホームページの充実を図るとともに,機関誌テクノネットのWEB発信などホームページを活用した活動に重点をおき、さらにオンライン形式の新しい交流をもたらすネットワークの創設なども企画しております。

今後の発展が求められる年にあって,我が国にあっては研究力の強化を目指し,「10 兆円規模の大学ファンドを創設し、その運用益を活用することにより、世界 に比肩するレベルの研究開発を行う大学の共用施設やデータ連携基盤の整備、博士課程学生などの若手人材育成等を推進することによって、我が国のイノベーション・エコシステムを構築する。」 の構想が提示されています。母校大阪大学にあっても,「世界と伍する研究大学の実現に向けた大学ファンド 」の獲得に向けた重要な年で,皆様が卒業・修了されました工学研究科・工学部にとっても大きな発展の契機となる年でもあり,「卯」のように温厚だけでない発展的な活動が望まれるともいえます。大阪大学工業会としても,同窓会として母校の発展に少しでも支援できることを願うものであります。

世の中の動きは確実に変わりつつも,同窓会という組織は,ある意味,縁を持った人の集まりという古い形の集団ともいえます。その人のつながりを大いに活かしながら,若い人々にとっても価値を感じる活動が求められているといえます。

「卯年」の年の令和5年の新年にあたり,同窓会組織としての「大阪大学工業会」の更なる活性化に向けた安定的な活動決断への皆様のご支援を期待しております。

本年が,同窓生の皆様にとりまして御多幸な年となることを、心からお祈り申し上げますとともに,母校大阪大学大学院工学研究科・工学部の更なる発展を祈念申し上げます。