プラスチックの健全な発展に向けて
海洋プラスチックのごみ問題、脱炭素社会、サーキュラエコノミー等の社会課題に端を発する脱プラスチック化に向けた
行政・小売業・消費者の動向を把握し、併せて企業のSDGsの在り方を考えます。このセミナーを通じて我々の日常生活や
生産活動におけるプラスチックの役割を考え、プラスチック問題に携わる様々な切り口からプラスチックへの理解を深め、
我々のライフスタイルの変革と企業のSDGsへの貢献を探ります。(2021年ハイテク推進セミナーパンフレット)
会 場: サラヤメディカルトレーニングセンター(SMTC)
本町ガーデンシティ4階(収容可能人員60名)
大阪市中央区本町3-6-4(地下鉄「本町」駅 7号出口直結)
参加費:一般・会員 6,000円、教員・名誉教授 3,000円、学生 1,000円(税込)
定 員:30名
共 催:(一社)大阪大学工業会 後援:大阪商工会議所 関西同友会
その他:対面形式セミナー(オンライン放映はしません)
申込み方法:http://www.seisan.server-shared.com/FormMail/High/FormMail.html
※定員(30名)になり次第締め切ります。
【プログラム】
プラスチックの健全な発展に向けて ~プラスチックの正しい使われ方と企業のSDGs ~
10:10ー11:00 講演1 「今、プラスチックにもとめられること」 宇山 浩(大阪大学大学院工学研究科 教授)
~ プラスチックリサイクル・バイオプラスチック・海洋プラスチックごみ問題 ~
プラスチックは安価、軽量、丈夫で腐らないという特徴を活かして幅広い分野で利用されてきましたが、
自然環境中で分解されにくく、海洋汚染を含む様々な環境問題を引き起こしています。 そのため、プラ
スチックリサイクルの推進が世界的に求められています。一方でコロナ禍においては 安全・安心に食品
を提供できるプラスチックの役割が再認識されています。このように便利で日常生活に欠かすことのでき
ないプラスチックとどのように共生し、プラスチックごみのない海を取り戻すために我々は今後、何をす
べきか。プラスチックの現状を社会的な視点から見つめなおし、プラスチックリサイクルの現状と課題・
バイオプラスチックの開発状況・海洋プラスチック問題を概説します。
11:00ー11:50 講演2 「プラスチックによる海洋汚染の現状」 島村 道代(海洋研究開発機構 経営企画部調査役)
近年、人類によって海洋に排出されたプラスチックごみの問題が広く知られるようになった。特に5mm以下
のマイクロプラスチックと呼ばれるプラスチック小片の生態系、ひいては人類への影響が懸念されている。
欧州や米国の一部における使い捨てプラスチック規制を皮切りとし、G20大阪首脳宣言でも本問題について
言及され、世界各国でシングルユース・プラスチックの削減や規制のムーブメントが広がっている。本講演で
は未来のプラスチックと社会のあり方を考えるため、科学的エビデンスに基づく本問題について述べ、問題解
決の鍵や循環型社会を含む私たちの”選択肢”について会場の皆さんと議論する。
13:10ー14:00 講演3 「漂着物調査から見えた海洋プラスチックの課題」 千葉 知世(大阪府立大学)
海洋プラスチックごみ問題に対しては、プラスチックの使用削減、流失抑制、代替素材開発など様々なアプロ
ーチが試みられています。問題の改善のためには複合的なアプローチが必要ですが、本報告では、中でも海洋
ごみ削減に直接的効果が期待できる「海岸漂着物回収」に焦点を置き、海洋プラスチック問題を考えます。報
告者が実施してきた海岸漂着物回収調査では、漂着物による海岸環境への悪影響に加え、回収自体の困難さ、
回収・処理にかかる費用負担、回収した後の行き先など、様々な社会的課題が見えてきました。それらをご紹
介しながら、海洋プラスチックとの向き合い方について多面的に考察してみたいと思います。
14:00ー14:50 講演4 「マイクロプラスチック課題を俯瞰する解決志向性リスクアセスメント」 藤井 健吉(花王(株)安全性科学研究所)
海洋プラスチックごみ問題は地球規模の課題となっており、真の解決にむけた取り組みを選択し、世界全体で
推進することが求められている。本講演では、環境とヒト健康のリスク評価の観点から、海洋に排出されるプ
ラスチックの排出源プロファイリング、環境影響の評価指標選択、海洋マイクロプラスチック環境運命、定量的
リスクアセスメントの考え方を概説する。また、リスク評価を軸とする科学的視座が指し示す羅針盤、本課題に
対する解決志向性リスクガバナンスの可能性について対話したい。
15:00ー16:00 講演5 「日本のプラスチックごみの実態と課題について」 寺井 正幸(ごみの学校主催、((株)浜田)
日本は世界有数のプラスチックごみ発生国であると言われている。その一方で、世界各国と比較して、廃プラス
チックが焼却処理されている割合が高く、廃棄後に思うように有効利用できていないという実態がある。世界中
でプラスチックのリサイクルが求められている中で、日本はどのような対策を取るべきなのかは非常に重要な
論点となっている。本講演では、日本のプラスチックリサイクルの課題について、日本の廃棄物処理業者の現場
での実態や技術的な課題を明らかにしながら、今後の循環利用の在り方について解説を行う。
16:00ー16:50 講演6 「花王のプラスチック資源循環の取り組み」 南部 博美(花王(株) リサイクル科学研究センター)
プラスチック包装容器・紙おむつを始めとしてプラスチック材料は、花王製品において重要な役割を果たしてい
る。しかしながら、昨今ではプラスチックゴミ問題や焼却によるCO2排出などの環境問題は、地球規模で取り組
むべき喫緊の課題である。花王は、以前よりその過剰使用が、地球環境にとって懸念であることを認識し、プラ
スチック資源の削減に努めています。ESG 戦略とその目標に沿ったプラスチック資源削減・再利用、リサイクル
及び、海洋プラスチック削減に向けた取り組みの現状と、今後の展望について発表する。
16:50ー17:00 総括 宇山 浩(コーディネーター)
17:00ー17:10 閉会の挨拶 更家 悠介(サラヤ(株) 代表取締役社長)
【交流会】開催予定(まん延防止措置の発令がない場合)
<申込み方法> http://www.seisan.server-shared.com/FormMail/High/FormMail.html
※定員(30名)になり次第締め切ります
※配信停止 info-seisan@joy.ocn.ne.jp
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(一社)生産技術振興協会
〒540-0029
大阪市中央区本町橋2-8 大阪商工会議所内
FAX:06-6944-0605
執行理事 謙 事務局長 巽昭夫(工学博士)
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